次世代の再生医療!iPS細胞とは

現在、医療の分野で一番注目を集めているのが「再生医療」というものです。
耳にしたことがある人も多いと思いますが、この「再生医療」とはどういうものなのでしょうか。

再生医療とは

再生医療とは、「失われた組織や器官を再生する医療技術」のことです。 再生医療という考え方自体は古くからあります。何らかの原因によって失われた身体の細胞、組織、器官の再生や機能回復を目的とし、例えば他人からの骨髄移植、臓器移植、人工的に部位の機能の代わりをさせる義手や義足、人口関節なども広い意味では再生医療に含まれていますね。

しかし、自分の細胞を使って、組織や臓器、器官の再生や機能の回復を行うことができれば、どんなに素晴らしいことでしょう。自分の細胞を使った再生医療なのですから、免疫的な拒絶反応や倫理的問題なども克服できますね。自分が本来持っている再生能力を活用し、自らの負担を和らげられるようになりたい。そんな考えのもと、培養技術や分子細胞学、生体組織工学、遺伝子工学の発達とともに、再生医療の研究が盛んになり、注目を集めるようになってきました。

未来の再生医療・iPS細胞とは

人間の体は、60兆個ほどの細胞でできているといわれています。しかし元はたった一個の細胞でした。それは受精卵という細胞です。受精卵が分割して細胞が増えていき、心臓や肝臓、脳など人間の体をつくっている組織の細胞になっていきます。受精卵は体のどの細胞にもなれる能力があるのです。逆に考えれば、皮膚や各臓器などの器官や組織の細胞はすべて同じ性質を持っているということになりますね。しかし、通常は一度それぞれの部位に分化してしまうと、もうもとに戻ることはできません。

「どんな器官にも分化できる万能細胞を自由に利用できれば、指を失っても新たに指を作ってつなぐことができる。心臓などの臓器移植も自分の細胞から再生して移植するといったことが可能になる。」そう考えられ、研究が続けられてきました。そして2007年、京都大学の教授がヒトの細胞に特殊な細工をすることで、どんな細胞にもなれる特別で万能な細胞、「iPS細胞」をつくり出すことに成功したのです。その後、iPS細胞に関する研究が世界各国で進められました。

このiPS細胞の出現によって期待されるものの1つが、細胞を移植する治療法、まさしく「再生医療」です。病気や事故でいたんでしまった組織の代わりに、iPS細胞から新たにつくり出したその組織の細胞を体に入れると、組織の働きを取り戻せるのではないかと考えられています。

その他にも、病気の原因を突き止めることにも役立つとされています。治療が困難な病気の患者から細胞を取り、iPS細胞をつくって詳しく調べることで、病気が起きる原因や治療法が分かるかもしれないと言われています。

iPS細胞については、まだ研究段階で分からないことだらけで、世界中の関係者が研究を進めている最中です。iPS細胞による再生医療が実現すれば、まさに夢のような治療法が誕生することになります。実際に人類の役立つ日が早く訪れることが期待されますね。

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